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歯科疾患 (治療) と感染性心内膜炎 (以下 IE) の関連性を確認するために、 以下の2項目について検討した。
1) IE で当院に入院した患者における歯科疾患 (治療) との関係について
1984年から2002年の間に、 IE で当院に入院した患者66名を調査し、 以下の結果を得た。
既往疾患は弁膜症51例 (うち弁置換術後14例)、 その他15例だった。 心エコーにおける疣贅付着部位は、 総数55例のうち、 僧帽弁25例、 大動脈弁23例、 その両方4例、 三尖弁3例であった。 血液培養で菌検出ができた53例の内訳は、 連鎖球菌38例、 ブドウ球菌11例、 その他4例だった。 治癒経過は、 61名が治癒または軽快、 5名が死亡していた。 歯科疾患 (治療) の関与が示唆されたものは9例 (歯科治療による菌血症が IE の発症誘因になったと考えられたもの4例、 歯科疾患が感染源になったと考えられたもの5例) あり、 血液培養で8例にα-Streptococcus、 1例にγ-Streptococcus が検出された。
2) 当科で観血的歯科治療を行った弁疾患患者における IE の発症率について
1985年から2002年に心臓弁膜症の既往のある患者213例 (うち弁置換術後131例) において観血的歯科治療を行い、 治療後最低2ヶ月間における IE の発症率を調査し、 以下の結果を得た。
治療内容は、 抜歯212例、 歯肉切除1例だった。 全例において、 処置前から抗菌剤投与がなされており、 経静脈的投与194例 (ペニシリン系薬剤160例、 セフェム系薬剤29例、 その他5例) 経口投与19例 (ペニシリン系薬剤15例、 その他4例) であった。 術後の抗菌剤投与は平均4.3日 (ペニシリン系薬剤89例、 セフェム系薬剤67例、 その他16例) であった。 歯科治療後の IE の発症は1例もなかった。
以上のことから、 弁膜症の既往を有する患者の歯科治療に際しては、 抗菌剤投与が重要だと考えられた。
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