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「学会の役割と未来」 |
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日本口腔感染症学会
理事長 島田桂吉 (神戸大学 名誉教授) 口腔感染予防研究会が母体となって、日本口腔感染症学会が発足し、昨年(2001年)、研究会から通算して第10回の記念総会が開催された。第11 回総会(浦出雅裕総会長)は本年、神戸で、第12回総会(左藤田鶴子総会長)は来年、東京で開催される。本学会は会員構成の面で、大学、病院、開業医の三者から成り、専門家だけでなく、口腔感染症に関心を持つ歯科医療関係者が広く参加して、骨格が形成されている。 21世紀、日本の医療界では世界の中の日本という視点が重視されることになるだろう。今までのように日本の事情と許容されていた部分は、国際化時代とともに変わらざるを得なくなり、社会経済環境の変化、超高齢化、疾病構造の変化など、何れも重要な課題を抱え、日本の医療は大きな変革期を迎えることになる。 なかでも医療改革の柱とされている医療内容の情報公開は、世間よりますます強く求められるようになるだろうが、集団思考で行動する傾向の根強い日本社会で、個人中心の、訴訟社会でもある欧米諸国のような医者と患者の関係をそのまま、文化の違いを無視して取り入れてよいものか、疑問が残る。しかし、何れにしても、今の日本の医療で先決なのは、医療への信頼性を回復し、確保することである。そのための方策の一つとして、現在、WHOを中心に推進されている医療の国際標準化に向けた施策に日本も積極的に協力すべきである。EMBにもとづく医療の標準化にはまず、学会が本来の研究、討論の場に加えて、情報収集、開示、交換等を従来以上に力を入れて行い、医療の標準化には中心になって、その指導的役割を担うべきであろう。患者にとって医療の標準化は、安心して信頼性の高い医療を受けられる目安になり、学会を身近に感じてくれるようになるであろう。 本学会が口腔感染症に関して、認められる組織への一歩を踏み出したからには、単に、dignityだけでなく、分化している多くの歯科分野、あるいは医科や薬学との交流等、学際的活動を視野に入れて、今後は医療の信頼を高めるためにも現場の医療を軽視することのない、開かれた学会組織へ発展することを期待している。 |